森見登美彦著『恋文の技術』を読了。
先日読んだ『美女と竹林』に続いて、かなりビミョーな作品でした。
全然面白くないってわけじゃないんだけど、なんかこう、前へ前へと読み進む気持ちが湧いてこない。……ので、読み終わるまで時間がかかってしまいました。
この本は、いわゆる"書簡体小説"で、ある人からある人への手紙が最初から最後まで並ぶ形式で物語が構成されています。それはそれで面白いし、それはそれでよくあるパターンです。
それを森見流にいかに料理してくれるのか!? が見どころだったんだけど……。
全体にぐずぐずで(←ま、ぐずぐずも著者のウリですが)、「おっ」と思う飛躍がなかったのが残念。
『夜は短し恋せよ乙女』は、あんなに話が跳ねてわくわくする作品だったのになぁ……。なんてこと、思っちゃいけませんよね。