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今日は僕が午後散髪に出かける予定だったので、その分、朝早くから雑誌『幼稚園』の付録で遊んだり、自転車でお出かけしたり(←ちなみに長女が自転車で、僕は徒歩)、公園に行ったり。1週間ちょっと東京にいなかったせいか、昨日も今日も長女のハリキリっぷりが凄く、妥協なく一緒に遊ぶ展開です(苦笑)。
さて、今日も長女が眠った後でDVDを見ました。ジョージ・A・ロメロ監督作品『ザ・クレイジーズ』(1973年)。数十年ぶりの鑑賞ですね~(←2002年に発売されたDVDを即買ったのに未開封のままだった……)。 いわゆる「細菌兵器モノ」です。このジャンルでは、僕が子供の頃、『カサンドラ・クロス』(1975年)という映画が大ヒットしたんですが(←父と一緒に映画館で観ました)、実はそれより前に作られていたのがこの『ザ・クレイジーズ』なんですよね。 しかし、本作は当時日本で劇場公開されることなく(アメリカでも興行的には失敗だったらしい)、『カサンドラ・クロス』がヒットした後に『第2のカサンドラ・クロス/細菌兵器に襲われた街』というタイトルでTV放送されただけ(←これも当時見た記憶がありますね……笑)。 国家が秘密裏に開発していた細菌兵器を積んだ軍用機がアメリカの田舎町付近に墜落→この細菌が町を汚染→汚染をこれ以上拡げないように軍を投入して町を封じ込め作戦開始(もちろん、町の人にも世の中にも、実はそこに投入される兵士たちにも細菌兵器のことはヒ・ミ・ツ……みたいな)。 1973年に低予算で作られた映画なので、いかにも地味な仕上がりなのは否めない。今の映画と並べて「凄いでしょ!?」とはとても言えない作品なんだけど、「細菌のことは何も知らない町の人々」「細菌の詳細は知らないが町を平定するために動員された兵士たち」「細菌におかされた人々(この細菌におかされると何気に人を殺してしまう)」が3つどもえになって、誰が敵だか味方だかわからない、誰一人幸せじゃない(人々が殺しあう)状況を描きつつ、加えて、そんな悲惨な状況を高みの見物しながら「この秘密を漏洩させるわけにはいかん!」って(次元の違う)相談をしている政府高官たちの姿も見せる構成は、なかなか大したもの。 この構図と市井の人々の苦しみは、まさに「戦争」のひとつの側面を描いているわけで、テーマ性と映画の構成のバランスがうまく取れた良作だと改めて感じたのでした。 とはいえ、どう見ても古くてチープな印象は、今となっては拭えないんだけどね……。
by takezakit
| 2010-03-14 23:40
| 映画
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