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今日も会社では"より広い視点"で物事を見なきゃいけないなーと考えさせられる時間が多かった。最近のテーマだな、これ(笑)。
さて、仕事以外のネタを考えまして(爆)。……野沢尚著『烈火の月』のことを書きます。 野沢尚さんは、連続ドラマの脚本家として大成功した人物なのに、そこにとどまらず作家として次のチャレンジをし、そこでもまた大きな成功を収め、作家としてまだまだこれから…という44歳で突如自ら命を絶たれました。愛する家族を持ち、もっとたくさんの素晴らしい作品を世に残せたはずの方なのに、自らそこにピリオドを打たれたということは、それはそれは大きな決意があったのだと(勝手に)想像して痛ましい気持ちになります。 そんな野沢尚さんの作品を、遅ればせながら文庫になってるものは順に読んでいこうと思い、ポツポツと読み進めているわけなんですが……。今回、『烈火の月』を書店の新刊コーナーで発見したときも、単純に「文庫で野沢尚さんの新刊が出たんだー。買わなきゃー」程度の認識しかありませんでした。 しっかりした取材によって裏打ちされた設定や、全体の重い筆致が読者の気持ちにズシリとのしかかる、ハードボイルド色の強い本作は、娯楽小説としては充分に面白い出来で、思わず途中でやめられない感じで読了しました。そして、巻末の「単行本のためのあとがき」を読んだところで驚いたのです。 ある時、野沢尚さんは深作欣二監督と一緒に映画に取り組み、監督と何度も話し合いながらプロットを詰めていった。しかし、最終的にこの映画から深作欣二監督が降りてしまい、その後を北野武さんが継ぐことになった。監督となった北野武さんは、それまで二人が作ってきたものを自分なりに大胆にアレンジして映画を完成させ(→その時点で明らかに脚本との乖離をみせたららしい)、完成した映画を見た野沢尚さんは、その映画を(自分の脚本とは違っているが)傑作だと思った。 そんなところからスタートして、深作欣二監督との二人三脚にピリオドを打つために書かれた小説が、この『烈火の月』だというわけ。北野武監督が撮った映画は、彼の映画監督としての第一歩となった『その男、凶暴につき』。 実際、あとがきを読んでから本作を振り返ると、野沢尚さんの深作欣二監督への挑戦っぷりが改めて感じられる"熱のこもった"作品だと感じました。
by takezakit
| 2007-03-02 23:34
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